原子力発電所の特徴やメリット・デメリットについて

「原子力発電所の歴史が知りたい」
「原子力発電所のメリットとデメリットが知りたい」
「株式会社アトックスの評判や取り組みが知りたい」

原子力発電所は原子炉を備える発電施設で、制御棒に加工された核燃料と制御棒を反応、コントロールすることで発電を行うのが特徴です。
核分裂反応から生み出されるエネルギーを電力として活用するので、非常に効率的かつクリーンだといえます。
地球温暖化の原因の1つとされているCO2の排出量が他の発電方法に比べて少ないことも、優位性の1つとなっています。

蓄電池が省エネルギーの鍵を握るとエスコシステムズは言う

【関連】株式会社アトックスについて調べてみた
joetb.livedoor.blog

アトックスから学ぶ原子力発電所の歴史

原子力発電所の歴史は今から約50年ほど前にまで遡り、アメリカで成功した核連鎖反応の実験成功を機に、一気に実用化へと進みました。
世界で初めて発電所の運用を始めたのは、実験に成功したアメリカではなく旧ソ連です。
その後アメリカにイギリスやカナダと、フランスやノルウェーも続きました。
日本はそれ以降に導入が行われ、運用が始まり現在に至るわけです。

参考:世界の原発利用の歴史と今

原子力発電所のメリット

CO2の排出が殆どなく効率良くエネルギーを生み出せる

原子力発電所のメリットといえばやはりCO2の排出が殆どなく、それでいて効率良くエネルギーを生み出せる点にあります。
水力や風力に太陽光と、原子力以外のクリーンな発電方法が普及していますが、いずれも原子力が生み出すエネルギー量に匹敵するものはないです。
仮にもし原子力を使わずに同等かそれ以上のエネルギーを生み出そうとすれば、広大な土地と膨大なコストが掛かるでしょう。
コンパクトに設置できて、しかも1基あたりの発電量が大きいことが原子力の強みで、これ1つでも十分に優位性が高いといえるメリットです。

燃料の入手性が高い

もう1つのメリットは燃料の入手性が高いことで、化石燃料のように将来的に資源が枯渇する恐れがないのが魅力です。
1つの燃料を長く使うことができるメリットもありますから、本当に効率が良くて理想的な発電方法だと分かります。
再生可能エネルギーを生み出す発電方法は、どれも多かれ少なかれ自然の成り行きの影響を受けます。
水力は比較的水流が安定していれば発電量も安定しますが、風力や太陽光はそれぞれ風任せ、太陽任せです。
その点、原子力発電所は人の手で発電量をコントロールできたり、一定の電力を生み出し続けられるのが強みです。
緊急時には制御棒を使って核分裂反応を止められるので、それもまた世界的に導入が進み、普及した理由だと考えられます。
化石燃料は再生可能エネルギーと比べて安定的ですが、資源が限られていること、CO2の排出量が比較的多くて発電効率はそれなりという長所と短所があります。
原子力発電所は資源を長く有効活用できるので、電気料金が安定しますし、資源の流通の変動による高騰を防ぐことが可能となります。

原子力発電所のデメリット

ただ、一見してメリットが豊富に思われるこの発電方法にも、少なからず欠点といえるデメリットがあります。

自然災害が発生すると核分裂反応の制御が不能

最大のデメリットはやはり、自然災害が発生すると核分裂反応の制御が不能となり、反応が加速して放射線が原子炉、更には発電所の外に飛び出してしまう恐れがあることです。
平時であれば核分裂反応が管理下に置かれるので、人的なミスさえなければ比較的安全ですが、発電所が大きく損傷するような自然災害が起これば、たちまち人の手では扱うのが困難になります。
それだけに、日頃から稼働状況を詳細かつリアルタイムで把握する必要がありますし、万が一の災害に備えて多重の安全対策を講じることが不可欠です。
とはいえ想定される災害を上回る災害が発生すれば、どれだけ二重三重に対策をしていても効果がなくなります。
原子力発電所は、地震や津波が発生する恐れがない国や地域であれば安全に扱えますが、災害大国の日本はこの点において他国に対してリスクが大きいです。
それから核分裂反応がそのまま電力を生むわけではなく、発生した熱で水を蒸気に換えてタービンを回す仕組みなので、必然的に大量の水が必要になります。
核分裂反応をコントロールしたり、災害発生時の対応にも大量の水を必要とするので、発電所は水に困らない海の近くに建設されることが殆どです。
しかし、災害発生時の発電所周囲に対する影響を考えると、積極的に発電所を誘致したり、建設を受け入れる地域は限られます。

使い終えた燃料棒の放射性廃棄物の保管や処理の問題

大きなデメリットというと、使い終えた燃料棒の放射性廃棄物の保管や処理の問題もあります。
核分裂反応は数十年、数百年という単位で続くので、使い終えたからといって燃料棒をその辺の土地に埋め立てることはできないです。
地中深くに埋め立てたり、処理をして影響が及ばないレベルにまで無害化することが欠かせないわけです。
ウランのような放射性物質は、再処理をすることで燃料として再利用できますから、無駄なく使い切れるという意味では魅力的です。
燃料棒の扱いもそうですが、発電所そのものの解体処分の手間、コストといったいわゆる廃炉の課題もあります。

まとめ

こうしたメリット、デメリットがありますが、結局のところはどれだけリスクを許容できるか、メリットとデメリットを天秤に掛けて判断することになります。
日本は発電に使用する燃料、資材も海外からの輸入に頼っている国なので発電コストが小さい原子力のメリットは大きいですが、同時に災害大国なのでリスクが大きくなるのも悩みの種です。